2009年6月 のアーカイブ

言葉を飼いならす

『バルタザール・グラシアンの賢人の知恵』 より
 2-48:言葉を飼いならす
 
 言葉は飼いならされていない野獣と同じ。一度解き放つと戻ってこない。賢人は言葉づかいを
うまく制御している。言葉は心の窓であり、そこから心理状態が相手に見えるからだ。
 
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言葉に限らず、自らの言動は、どういう結果になるか・どういう影響があるか、といったことを
少しでも多く考えて行なった方が良い。
 
何故なら、誰でも、いつかどこかで何かしら間違いを犯す。しかしその間違いを受け止め、反省し、
次につなげていくには、先に言動の結果・影響を考えた方が遥かに効率が良いからだ。
 
つい、言動が先になりがちになるが、それではあまりよろしくない。
「人生は、出たとこ勝負」などと言うのは自分の言動を深く考えない言い訳に過ぎない。

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他人に寛大でいる

『バルタザール・グラシアンの賢人の知恵』 より
 1-36:他人に寛大でいる
 
 利口な人はつまらない傾向に陥りがちだ。知恵がつけばつくほど、無知な人に対して我慢ができなくなっていく。
いったん英知の味を覚えると、知の不足に満足しがたくなるのだ。
 しかし、寛大さは重要な美徳であり、どのように愚かなことでも辛抱できるように訓練しなくてはならない。耐える
ことで結局は平和と喜びがもたらされるので、我慢も報われる。周りの人の欠点に我慢ができない人は、たいてい
自分自身にも我慢ができないものだ。
 
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自身の無知よりも他人の無知に苛立ちを覚えてしまうという感覚は良く分かる。
どうしてこんなことも分からないのか、どうしてこういうことができないのか、など。
気を抜くと、自分自身の判断が当たり前、常識、そういうものになってしまう傲慢に気をつけたい。
 

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